- シオバン・ネルソン 著 原田裕子 訳
- A5変 400ページ (判型/ページ数)
- 2004年05月発行
- 978-4-8180-1078-9
本体価格(税抜): ¥3,731
近代看護の確立は、19世紀後半にフロレンス・ナイチンゲールによってなされたというのが一般に流布している説だが、彼女自身ドイツの修道会カイゼルスベルト学園で看護の実際を学んだことからも明らかなように、実は修道女たちが17世紀以来黙々と実践し19世紀前半に確立したものであって、ナイチンゲールはそれを言語化したにすぎないとも言える。本書は、その歴史を克明に辿るとともに、なぜ看護職集団が、「多くを語らずに黙々と働く」集団となったのかを明らかにする。看護の展開を、宗教的・社会的摩擦という錯綜した文脈に位置づけることによって、新たな看護史を提示した画期的労作。今後、看護研究や教材に必読のテキストとなる名著。