- ダナ・ベス・ワインバーグ 著 勝原裕美子 訳
- A5変 288ページ (判型/ページ数)
- 2004年05月発行
- 978-4-8180-1080-2
本体価格(税抜): ¥3,200
マグネット・ホスピタルの1つで、世界的にも有名なベス・イスラエル・ディーコネス病院の看護の崩壊劇の過程を気鋭の社会学者が分析・評価したもので、米国の医療政策の失敗を暴いている。ミッチェル・ラプキン、ジョイス・クリフォードという著名な院長と看護部長を退職させ、ビジネス・コンサルタントに経営の実権を握らせたことで、あっという間に医療・看護の質が低下し、有能な誇り高い医師や看護師が辞めてしまった経緯が、克明に辿られる。米国の医療政策をモデルに進行しつつある日本の医療行政に警鐘を鳴らす意味でも有意義な書物と言える。利益重視の病院経営の危うさを描いた傑作。