- A4変 80ページ (判型/ページ数)
- 2013年10月発行
- 978-4-8180-1711-5
本体価格(税抜): ¥1,100
日本は人口減少局面に入っているにもかかわらず、世帯数は増加傾向にあります。つまり世帯規模は縮小傾向にあり、訪問看護の利用者に家族という援助者がいない、家族はいても高齢などの理由で介護は難しいというケースはこれからますます増えてくることが予想されます。
その―方、利用者の多くは慢性疾患を抱えているために、病状が悪化したり再発したりしないため、療養環境を整えて自己管理ができるように支援することは、訪問看護師の大きな役割の1つです。
「総論」では、利用者が在宅で療養生活を継続していくために何が必要とされるのか、そのために訪問看護師はどのような役割を果たすべきなのかについて述べていただきます。「解説」では、特に在宅での自己管理に困難がともなう高齢独居療養者に焦点を当て、生活を継続していくためにどのような機能が必要とされるかを解説していただきます。「報告」ではさまざまな慢性疾患の事例を基に、疾患ごとのアセスメントやケアのポイントをご紹介いただきます。
慢性疾患を抱えている利用者のQOLを向上させ、最期まで自宅で療養生活を継続できるように支えるためのヒントをつかんでいただければと思います。
特集2:
特養でのたんの吸引・経管栄養 法改正後、1年半の“今”
2012年4月、「社会福祉士及び介護福祉士法の一部を改正する法律」の施行によって、介護福祉士および一定の研修を受けた介護職員等が、一定の条件の下にたんの吸引と経管栄養を実施できることになりました。そして現在、研修は各地域で行われ、認定特定行為業務従事者も徐々に増加してきています。
本特集では、「介護職員等によるたんの吸引等の実施のための制度の在り方に関する検討会」で特養の施設長・看護師の立場で発言されてきた川崎さんに、これまでの経緯や明らかとなってきた効果・課題を分析していただきます。引き続き「報告」で、特養の看護師に現在の状況と看護職・介護職の連携のあり方をご紹介いただき、さらに日本介護福祉士会副会長・内田さんに看護職への期待を述べていただきます。
法改正から1年半を経た“今”、現場の状況を見つめ、今後の課題を考えたいと思います。