- A4変 80ページ (判型/ページ数)
- 2017年06月発行
- 978-4-8180-2006-1
本体価格(税抜): ¥1,400
特集1:
在宅における緩和ケア
COPD・脳卒中・心不全・腎不全・認知症
呼吸器疾患や脳卒中、認知症などの非がん疾患への緩和ケアの必要性が注目されています。緩和ケア方法はこれまでがんを中心に構築されてきたため、がん患者よりも亡くなるまでの平均期間が長く、予後予測の難しい非がん疾患患者にはどのような緩和ケアをすればよいのか悩むことが多いのではないでしょうか。
本特集では、緩和ケアの歴史を振り返った上で、がん患者への緩和ケアとの違いを整理し、客観的評価法の活用や終末期に緩和すべき症状など非がん疾患の緩和ケアのポイントを提示します。また、「COPD」「脳卒中」「心不全」「腎不全」「認知症」の5つの疾患別に苦痛の特徴とその具体的な対応方法を、事例を用いて紹介します。
非がん疾患患者は在宅療養の期間が長いからこそ、訪問看護師がかかわる機会も多くなります。それにより、利用者・家族との信頼関係を築きやすく、身体的・精神的な症状のわずかな変化にも気づくことができます。本特集を参考に、緩和ケアに取り組み、利用者のQOLの向上をめざしましょう。
特集2:
在宅療養者の希望をかなえる
外出のサポート
継続した医療的ケアを必要とする在宅療養者が「もう1度旅行がしたい」「家族のイベントに出席したい」など、長距離の移動を伴う外出を希望したとき、訪問看護師にはどのような準備とサポートが求められるのでしょうか。
本特集では、在宅療養者が外出の希望をかなえる意義とその際の看護職の役割を明らかにした上で、実際に外出や旅行の支援を経験した看護職に、具体的な内容や必要な準備、支援におけるポイントを紹介いただきます。さらに、旅行医学の見地から、海外も含めた旅行において必要な医療・ケアを受けるための準備と留意点について解説します。
外出・旅行は人がその人らしく生きる上での大きな希望や喜びであるとともに、介護者や周囲との絆を深めるきっかけにもなります。重度の障害や病気のある人でも、適切な準備や支援があれば実現は可能です。本特集を参考に、ぜひそのサポートに取り組んでみてください。