0
¥0

現在カート内に商品はございません。

詳細検索ページへ

病院覚え書き NEW

第3版

  • フロレンス・ナイティンゲール 著  小玉香津子 訳
  • A5 208ページ (判型/ページ数)
  • 2022年05月発行
  • 978-4-8180-2416-8
本体価格(税抜): ¥2,900
定価(税込): ¥3,190
数量:
カートに追加しました。
カートへ進む

『看護覚え書き』と並ぶナイティンゲールの代表的著作『病院覚え書き』の決定版(第3版)、本邦初の完全翻訳!

「病気が同じであれば、自宅で療養する病人よりも病院に入っている病人のほうが死亡率が高い」という事実を見出したナイティンゲールは、本書の冒頭に「病院が備えるべき真に第一の必要条件は、病院は病人に害を与えないことである」という有名な一文を記しました。
戦地クリミアで英国軍病院の恐るべき実態を目のあたりにした経験から、病院とはどうあるべきか、いかに管理されるべきかを示した、『看護覚え書き』と並ぶナイティンゲールの代表的著作、本邦初の完全翻訳版です。


I. 病院の衛生状態
II. 現存する病院の設計と構造の欠陥
III. 病院建設の原則
IV. 改良病院設計図
V. 回復期患者のための病院
VI. 子どもの病院
VII. インドの軍病院
VIII. 兵士の妻と子どものための病院
IX. 病院統計
追記:病院看護のさまざまな組織方式について


訳者まえがき

1960 年代早々、“看護とは?” なる問いの洪水の中、当時広く読まれていた現代社の看護専門誌「綜合看護」に連載、のち刊行された“看護覚え書” は、静かに、しかし急速に、読者を増やしていった。看護とは何であり、何でないか、なる副題のついた書物、それもあのフロレンス・ナイティンゲール女史の著作だったのだから。
続いて“病院覚え書” も「綜合看護」に連載されたが、ほとんど反響はなかった。病院の建築と管理をめぐる理論は、かの女史の著作とはいえ、“看護とは?” ほどには読者をひきつけなかった。その“病院覚え書” は現在、新たな訳者を加え若干の改訂がなされて現代社の『ナイチンゲール著作集』第二巻に収められている。
日本看護協会出版会はこのたび、その現代社の御好意を得て、既刊の『看護覚え書き』(底本は1859 年の初版本。現代社の『看護覚え書』の底本は1860 年の増補改訂版)に、彼女のいまひとつの代表的著作『病院覚え書き』を並べ置くことにした。かつて「綜合看護」に連載された稿に手を加えたのが本書である。したがって底本は現代社の『ナイチンゲール著作集』第二巻に収められている訳と同じ、1863 年のNOTES ON HOSPITALS 第3 版、今日決定版とされているそれである。
ナイティンゲールは1858 年、スクタリから帰国後2 年にして“病院覚え書き” を発表したが、新たな統計資料その他を入手するやいなや即座に取り込むことを重ね、第3 版に至った。病気が同じであれば、自宅で療養する病人よりも病院に入っている病人のほうが死亡率が高い、という事実が彼女に、「病院が備えるべき眞に第一の必要条件は、病院は病人に害を与えないことである」を冒頭におく“病院覚え書き” を書き急がせたのであった。
スクタリで英国軍病院の恐るべき実態を目のあたりにした彼女が、本国ならびにヨーロッパ大陸各地の病院事情をも視野に入れつつ病院をめぐる諸問題とその解決の道筋を看破し、あわせて病院なるものの建築と管理についての理論を編み出したのが“病院覚え書き” である。
もっともわれわれは彼女がクリミア戦争従軍以前、はるか以前の若い日々すでに、病院なるものが彼女の関心・研究の的であったことを知っている。彼女はこの著作にいかに打ち込んだことか。

1978 年、旧ソ連領のアルマ・アタでWHO とUNICEF が共催した会議において、プライマリー・ヘルスケアが提唱・採択された。以後、地域社会の保健、地域の看護活動、が一躍クローズアップされ……病院は少しく影を薄くした気配がある。イヴァン・イリッチの『脱病院化社会』(金子嗣郎訳、晶文社)がわれわれを刺激したのも1970 年代後半であった。看護の世界では地域看護、在宅看護、訪問看護などが台頭、今日に至る。しかし、われわれの健康問題状況を見渡せば、病院が不可欠な社会資源であることに変わりはないのだ。
ナイティンゲールの“病院覚え書き” は時空を越えて、病院とは何であり、いかにあるべきか、をわれわれに考えさせてやまない。

本書はNOTES ON HOSPITALS 第3 版、1863 年、の全訳である。ただし、各章末の付記は省略した。
本書ができる過程では、「綜合看護」連載稿の調達、掲載図面の配置、その他翻訳全般につき、日本看護協会出版会の金子あゆみさんの多大なお骨折りに与った。彼女は翻訳に参加したのである。

2022 年1 月 小玉 香津子

カテゴリ一覧

ページトップへ