- A4変 80ページ (判型/ページ数)
- 2023年05月発行
- 978-4-8180-2576-9
本体価格(税抜): ¥1,400
拘縮は、体を動かすことが少ない高齢者に起こりやすく、一度起こるとQOLが低下し、また、拘縮した状態でケアを行うと苦痛につながることがあります。拘縮には予防が重要であり、起きてしまった場合は、改善のためのかかわりが必要となります。看護師が高齢者の日々の生活を踏まえて、家族や多職種と協働し、拘縮の予防・改善に取り組み、痛みを軽減させるケアを行うことで生活の質が向上します。
本特集では、拘縮が高齢者にどのような苦痛をもたらすかを想定し、その苦痛にどう対処すべきかを解説した上で、訪問看護師が拘縮の予防・改善をはかった3つの事例を紹介します。事例では、高齢者等や家族の思いに寄り添い、生活の視点に立った看護師ならではの工夫が示されています。さらに関連論考として、拘縮の原因の分類によって異なる対処方法を提唱する理学療法士が、ポジショニングのポイントや、痛みの少ない体の動かし方について紹介します。
特集2:
サービス担当者会議に看護師としてどう臨むか
サービス担当者会議は、「利用者・家族にとってのよりよいサービスの提供」という目的の下、利用者本人・家族、サービス担当者が集まり、ケアプランの作成等を行う場です。看護師には、医療的視点からの情報提供、利用者本人・家族の意思表明支援、他のサービス担当者との橋渡しなど、さまざまな役割が求められますが、その役割を十分に果たせていない看護師は少なくありません。
本特集では、サービス担当者会議の法制度上での位置づけや意義を整理した上で、利用者の意思を尊重したケア提供のため、日常の看護実践や会議で求められる視点を解説。会議をより効果的なものとするための事前準備、利用者や他職種とのかかわり方、訪問看護の価値の伝え方などを示します。また、会議の場を活用して、チームケアを実現した事例や、看護の視点からの気づきを共有し、より適切なケアにつなげられたエピソードを紹介します。
サービス担当者全員が同じ方向を向き、利用者の意思を尊重したよりよいサービスを提供するためには、看護師の力が必要です。万全の準備で、サービス担当者会議に臨みましょう。