- 野嶋佐由美・渡辺裕子 編集
- A4変 160ページ (判型/ページ数)
- 2008年02月発行
- 978-4-8180-1328-5
本体価格(税抜): ¥2,500
特集1:
特集:家族のつながりを支える
――家族形成期に焦点をあてて
“家族を支えにしている”“家族がいちばん大切”と思う人は増えていますが、家族のつながりを形成し、維持していくという課題は容易ではありません。
家族のつながりは、家族の誕生とともに形成され、成長していくものです。家族のつながりもまた一つの生命体であり、家族自身が育む姿勢や方法をもっているかどうかによって、豊かに発展することも、衰退するさえもありえます。医療現場において看護者は、家族のつながりが健康問題によって脅かされている状況を目の当たりにし、苦慮することも多いでしょう。
今回の特集では、家族の健康な側面をより強化し、新たな関係性の構築を支援することが大切であるという視点から、「家族形成期における家族のつながり」に焦点をあて、家族のつながりをどう見極め、引き出し、強固なものにしていくか、家族のつながりを支援する家族看護のあり方を検討します。
まず、家族形成期の現状と背景を概観するとともに、家族のつながりへの支援のあり方や看護者の姿勢を整理します。また、「家族システム論」や「精神分析」の見地から家族のつながりを考察します。そのほか、胎児や子どもの障害、不妊症、誕生死、長期入院、家族間暴力などさまざまな現象において、家族のつながりをどのようにアセスメントし、育てるかという臨床知を紹介します。