- 1999年12月発行
- 978-4-8180-0728-4
本体価格(税抜): ¥6,873
在宅看護の目標は、疾患や障害を持っていても、その人が住み慣れた家でその人らしく生活できるよう援助することです。
誰もが、その人なりの価値観や家族の歴史を持っていますから、その人・家族のありのままを受け入れるところから在宅看護は始まります。そして、基本的な日常生活援助を行ないながら病状を安定させ、寝たきりであれば座位での生活が可能になるよう働きかけていきます。家の中での生活が安定したら、外出にも目を向け社会的な交流や関係を回復できるようにします。
この巻では、訪問看護婦が療養者や家族のアセスメントをもとに、家族の介護負担を増やさず、療養者と家族全体の生活が整うよう、あらゆる社会資源を有効に調整・活用して支援していく過程や、高齢者にやがて訪れる死も、その人らしい生活の延長上と捉え、療養者や家族の願いを尊重しつつ、最後まで家で生活できるよう支援するターミナルケアのあり方を解説します。