- A4変 80ページ (判型/ページ数)
- 2014年04月発行
- 978-4-8180-1804-4
本体価格(税抜): ¥1,200
どこでどのように過ごして最期を迎えるか、どこまでの医療を望むのか。その意思決定においては、でき得る限り本人の意思を尊重することは当然ですが、入居者のほとんどが認知症である特養においては本人の意思を確認することが難しいケースが多々あります。
入居時に事前指示書をもらう特養も増えていますが、看取りを見据えたさまざまな選択をその指示書のみに頼るわけにはいきません。また、入居時に死を前提とした事前指示をもらうことは簡単なことではなく、入居後も本人・家族の意思や価値観は変化していくため、急変時などに備え、普段からコミュニケーションをとっておくことが大切になるのです。
「総論」では特養においてどのような場面で意思決定が求められるのか、そしてそこでの看護職の役割とは何かを明らかにし、「解説」では本人の意思決定能力が低下した場合に特に重要になるアドバンス・ケア・プランニングの考え方について解説します。続く「報告」では、本人の意思を尊重した意思決定支援のために、入居時から看取り期までどのような工夫を行っているかを3つの特養の現場から報告していただきます。
これから、ますます看取りの役割が期待される特養の看護職の皆さんに、ぜひとも知っておいていただきたい情報が満載です。
特集2:
在宅看護専門看護師が展望する“地域包括ケア”
“地域包括ケア元年”ともいわれる2012年、第1号となる6人の在宅看護専門看護師が誕生しました。在宅看護専門看護師は、水準の高い看護を提供するために、在宅看護における新たなケアシステムを構築し、既存のケアサービスを連携・促進していく役割が求められます。つまり、地域包括ケアシステムの実現に当たって大いに活躍が期待される看護師であると言っても過言ではありません。
第2特集では、東京で活動を展開する3人の在宅看護専門看護師に「座談会」で、滋賀・兵庫・宮崎をそれぞれ拠点として活動する3人の在宅看護専門看護師には「報告と展望」で、在宅看護専門看護師をめざしたきっかけや現在までの取り組み、地域包括ケアで求められる在宅看護専門看護師の役割、そして各地域の特性に応じた地域包括ケアを、先駆者の目線で語っていただきました。