- A4変 80ページ (判型/ページ数)
- 2014年09月発行
- 978-4-8180-1810-5
本体価格(税抜): ¥1,200
特集1:
緩和ケア認定看護師
地域で期待される役割
緩和ケアという言葉から、一般の人々は何をイメージするのでしょうか。おそらく、“終末期にある人の身体的な痛みの緩和”が最初に挙げられるでしょう。しかし、皆さんがご存じのとおり、緩和ケアでできることはそれだけではありません。患者の望みをかなえて心の苦しみを和らげたり、患者や家族の不満を払拭して関係を取り持ったりすることも、緩和ケアには含まれています。患者や家族の心と体の苦痛を取り除くために行う、すべてのアプローチが緩和ケアであり、提供される時期も終末期に限りません。
本特集では、病院以外の場で活躍する緩和ケア認定看護師にご登場いただき、地域における緩和ケアの現在とこれからについて紹介していただきます。
冒頭の座談会では、介護老人保健施設・訪問看護ステーション・在宅療養支援診療所で活躍する緩和ケア認定看護師に、それぞれの場における取り組みや、一般の人々の緩和ケアに対する考え方の変化、今後の目標などについて語っていただきました。次に、訪問看護認定看護師教育に携わると同時に訪問看護師としての実践も続けている緩和ケア認定看護師に、在宅・施設における緩和ケア認定看護師の役割について解説していただき、最後に、訪問看護ステーション・在宅療養支援診療所・介護付有料老人ホームで働く3人の緩和ケア認定看護師に事例を報告していただきます。
確かな知識・技術を持つ緩和ケア認定看護師だからこそできる緩和ケアもありますが、日常の看護に取り入れられるものも少なくありません。ぜひ、本特集をヒントに、緩和ケアの発想を日々の実践に生かしてください。
特集2:
普及推進と教育充実に期待!
訪問看護ステーション連絡協議会
地域包括ケアが進む中、訪問看護への期待は高まっています。しかしながら、一般市民はもちろん、地域の医療職・介護職にも、その役割が十分に理解されているとはいえない状況にあります。また、高齢化がますます進む中、訪問看護ステーションも、訪問看護師も、まだまだ増やさなくてはなりません。しかし、増やしていく過程においては訪問看護への信頼を損ねないように質も担保する必要があります。
第2特集では、市民や地域の医療職・介護職へ訪問看護を普及する活動や、経験の浅いステーション管理者・新任訪問看護師へのバックアップを積極的に行っている3つの訪問看護ステーション連絡協議会に、その取り組みをご紹介いただきます。
地域医療や訪問看護を普及させるための行政の支援制度等が動き出している今、皆さんの地域でも何ができるかを一緒に考えてみませんか?