- A4変 80ページ (判型/ページ数)
- 2016年01月発行
- 978-4-8180-1941-6
本体価格(税抜): ¥1,200
昨今、高齢者の多剤併用の問題が顕在化しています。高齢者は加齢に伴い薬物動態が変化し、薬効が高くなるにもかかわらず、疾患数の増加とともに複数の薬剤を服用しています。そのため、多剤服用による薬物相互作用や薬物有害作用が高齢者に多くみられています。その状況を背景に、日本老年医学会は「高齢者の安全な薬物療法ガイドライン」を10年ぶりに改訂し、2015年末に発表しました。
本特集では、まず〈解説〉でガイドラインの作成メンバーである医師が高齢者の薬物療法における注意点や同ガイドラインの意義、チームで行う服薬支援のあり方について提言します。続く〈Q&A〉では、看護職が高齢者と接する中で遭遇することの多い薬物有害事象について、看護職が押さえておきたい観察ポイントを薬剤師が整理し、最後に〈提言〉で、老人看護専門看護師が高齢者への服薬支援で看護職に求められる役割をまとめます。
今、看護職に求められているのは、高齢者の薬物有害事象を発見するだけでなく、薬物有害事象をいかに起こさせないかということ。そのためにすべきことが、本特集からみえてきます。
在宅療養において“排泄”に不都合が生じたとき、療養者・介護者は在宅での暮らしをあきらめることを考えるといいます。また、介護老人保健施設などを退所し自宅に戻ることの可否を検討する際にも、排泄の自立は判断基準の1つとなります。排泄ケアは在宅療養生活を続ける・始めるための“要”といえるでしょう。
本特集では、<総論>で高齢者の排泄機能・排泄障害に関する基本的知識と、アセスメントおよびケアのポイント、活用できるツール、排泄用具や薬の適切な使い方などを解説します。続く<報告>では、実際に在宅や施設などで排泄ケアに携わっている看護職が事例を報告します。
根拠に基づいた適切な排泄ケアの提供や介護者への指導の参考としてご活用ください。