- A4変 80ページ (判型/ページ数)
- 2019年02月発行
- 978-4-8180-2142-6
本体価格(税抜): ¥1,400
特集1:
高齢者のその症状 てんかんではありませんか?
てんかんは小児の疾患というイメージがありますが、高齢者にも発症します。発症率は50代を境に少しずつ上昇し、70歳以降で非常に高くなっており、今後、高齢者の増加とともに、てんかん患者数は増えていくことが予想されます。
高齢で発症するてんかんは、けいれんを伴わない目立たない発作が特徴的です。前兆症状は少なく、無反応や口をくちゃくちゃさせる、手で衣服をまさぐる、独り言を言うなどの発作後、意識がもうろうとする状態が数時間から数日間続きます。認知症やうつ病と症状が似ていることから誤診されている人、また、顕著な症状が出ていないためにてんかんだと気づかれていない人もいます。そのため、車の運転中や入浴中に発作を起こすことによる死亡事故も発生しており、問題視されています。
本特集では、高齢で発症するてんかんの症状・治療を解説した上で、看護職によるアセスメントやケアのあり方について事例を踏まえて報告。併せて活用できる社会資源を紹介します。
高齢で発症するてんかんの多くは、服薬で発作を抑制できるため、早期発見・早期治療が非常に重要です。皆さんが在宅や高齢者ケア施設で出会う高齢者の中にも見過ごされている人がいるかもしれません。早期発見・早期治療に向けて、看護職に期待が寄せられています。
2018年11月11日(日)、ベルサール新宿グランドホールにて、日本訪問看護財団主催の「訪問看護サミット2018」が「ともに支えあう地域づくりへのチャレンジ」をテーマに開催されました。
本特集では、秋山正子氏(株式会社ケアーズ)と喜多悦子氏(公益財団法人笹川記念保健協力財団)による「特別講演」、榊原千秋氏(NPO法人いのちにやさしいまちづくりぽぽぽねっと)・西村幸氏(日本訪問看護財団在宅ケアセンターひなたぼっこ)・藤野泰平氏(株式会社デザインケア)が登壇した「シンポジウム」を載録します。
さらに、日本訪問看護財団常務理事の佐藤美穂子氏に「訪問看護サミット2018」のねらいと成果、参加者の感想について総括いただきます。