- A4変 80ページ (判型/ページ数)
- 2021年12月発行
- 978-4-8180-2401-4
本体価格(税抜): ¥1,400
2021年9月、医療的ケアが必要な子どもと家族を支援するための「医療的ケア児及びその家族に対する支援に関する法律」が施行されました。この法律は、国や自治体に、経管栄養管理・喀痰吸引・人工呼吸器管理などの医療的ケアを要する子ども・家族に必要な対応を求めるもので、当事者の住む地域にかかわらず適切な支援を受けられるようになることが期待されます。
「医療的ケア児」と一言でいっても、自らの意志で体を動かすことが困難な子ども、座位が保てる子ども、歩くことができる子どもなどさまざまで、訪問看護においては各々の状態・成長に合わせたケアが求められます。本特集では、医療的ケア児を取り巻く現状や課題、小児の在宅ケアに必要な知識を解説した上で、「医療過疎と言われる地域で、小児科病棟から在宅移行した超重症児への支援」「人工呼吸器・経管栄養管理が必要な、動ける子どもへの支援」「自治体からの委託事業で小学校に通う医療的ケア児への支援」の3つの事例を紹介。医療的ケア児への支援において大切な視点・多職種との連携のあり方・留意点などを報告します。
特集2:
日常の口腔ケア
セルフケアから多職種連携まで
口腔衛生状態の悪化は、摂食嚥下機能の低下だけでなく、認知症やフレイル、心筋梗塞、脳梗塞等の発症の契機になることが知られています。そこで在宅療養の中心的な役割を担う看護師には、口腔アセスメントを実施し必要に応じて歯科医・歯科衛生士・作業療法士等につなげ、多職種・多機関と協働しながら治療・ケアの継続、およびセルフケア支援などを行うことが求められています。
本特集では、在宅療養者に起こりやすい口腔内のトラブルや、ケア時の観察ポイント、多職種連携のあり方について解説した上で、訪問看護師が歯科衛生士・歯科医師や作業療法士と連携してケアを実践した事例を報告。併せて、誤嚥の危険性の高い人に活用できる「水を使わない口腔ケア」について紹介します。