- A4変 80ページ (判型/ページ数)
- 2022年01月発行
- 978-4-8180-2402-1
本体価格(税抜): ¥1,400
わが国では高齢化に伴い、死亡者数が年々増加しています。それに対応するには、看取りの場を確保するのと同時に、看取りを行う者が終末期ケアの知識・技術を向上させる必要があります。
終末期にある人は、死に対する不安や恐怖など大きな精神的苦痛を感じています。当然ながら他者がそれらをすべて取り除くことはできませんが、介入によってそれを軽減させることができます。本特集では、終末期にある人との向き合い方について考察するとともに、がんの終末期にある人の多くが抱くスピリチュアルペインやその緩和に有効なケア、相互に伝え合うコミュニケーションの重要性について解説します。さらに、3人の看護師の忘れられない看取りのエピソードと本人との向き合い方について紹介します。
終末期にある人とかかわることの多い医療職には、死の問題を避けず、残された時間をどのように過ごしたいと考えているか対話し、心に寄り添うことが求められています。
新型コロナウイルス感染の流行が始まって以降、訪問看護の分野においても、事業所に滞在する人数を少なくするために直行直帰制度の導入が一部で広がりました。直行直帰とは、事業所に出勤せずに自宅から利用者宅へ直行し、業務が終了したらそのまま自宅に帰る働き方のことです。
直行直帰のデメリットとして、職場内のコミュニケーションの機会が減少したり、訪問スケジュールの変更の伝達やスタッフの動向把握が困難になったりすることが挙げられます。これにより、導入に二の足を踏むステーションも少なくありません。しかし、感染のリスクを最小限にするだけでなく、事業所に立ち寄る必要がないので、その分の移動時間を短縮できるなどのメリットがあります。また、柔軟な働き方ができる職場は、職員の人材定着・確保にもつながります。
本特集では、直行直帰制度を導入する際のポイントを示した上で、実際に導入したステーションの運用の実際・効果や職員間の情報共有における工夫、訪問ルート作成時の注意点などについて紹介。併せて、直行直帰やテレワークで押さえておくべき労務管理の留意点について解説します。