- 1999年12月発行
- 978-4-8180-0712-3
本体価格(税抜): ¥6,873
入院する多くの患者は、病気の予後やこれから始まる治療・手術はもとより、病気そのものの苦痛や不快、生活行動の不自由や不能に伴う不安を感じています。またさらには、入院により中断する学業や仕事、家庭や家族のこと、経済問題など、年齢や立場によっても様々なレベルの問題を抱えている人もいます。しかしその一方では、健康の回復を目指して、これから始まる療養生活への期待を抱いてもいます。
この巻はこのような感情に揺れている患者に対して、入院時の情報収集やオリエンテーションを通して、患者理解、患者―看護婦関係、コミュニケーションのあり方などを考えてみる構成になっています。学習のポイントは次のとおりです。
○ 入院という新しい事態に直面している患者の不安を理解する。
○ 入院時、当面のケアに必要な情報収集の進め方を学ぶ。
○ 意志の伝達手段である言葉、表情・動作や、積極的傾聴、肯定、支持などの看護職者の態度について望ましいあり方を学ぶ。
東夫人の入院受け入れをする藤原看護婦の対応を見ながら、日頃の自分の看護実践を思い浮かべ、入院時の看護のあり方や患者―看護婦関係について考えてみましょう。