- A4変 104ページ (判型/ページ数)
- 2025年02月発行
本体価格(税抜): ¥1,600
特集1:
精神科病院の認知症病棟における看護提供体制の課題
2004年、国は精神保健医療福祉の領域において「入院医療中心から地域生活中心へ」という基本的な方針を示しました。その実現に向けて、これまでさまざまな施策が行われてきましたが、現在でも、精神病床では1年以上入院している患者が半数以上、退院先は「自宅」が少ない状況です。また、入院患者の約3割が認知症患者であり、高齢社会の進展によって、今後、さらなる増加が見込まれます。
このような中、日本看護協会は2023年度から重点事業において、精神科領域における認知症看護の機能強化に取り組んでいます。
本特集では、日本看護協会が実施した認知症看護認定看護師の活動状況調査や精神科病院・訪問看護事業所へのヒアリングから整理した課題と今後の取り組みの方向性を示します。精神科領域においてさまざまな課題がある中で、認知症患者へよりよい看護を提供している病院や訪問看護事業所の取り組みについても報告します。
特集2:
医療の現場におけるカスタマ―ハラスメント
最善の予防策を考える
近年、顧客が企業の従業員やスタッフに対して迷惑行為を行う「カスタマーハラスメント」が問題となっています。医療の現場においても、患者の執拗なクレーム、暴言・暴力といったカスタマーハラスメントが数多く存在します。その背景には、患者やその家族は病気に対する不安が強く、また、医療に対する期待が大きいことから、カスタマーハラスメントが生じやすい環境にあることが考えられます。
本特集では、医療の現場で起きているカスタマーハラスメントの実態を明らかにするとともに、対策を考える上で組織ができるアプローチについて解説。併せて、医療機関、療育施設、訪問看護ステーション、それぞれの場で起きたカスタマーハラスメント事例から、予防策や看護管理者の役割について考察します。